ヒッチコック×ジジェク

ヒッチコック×ジジェク

・読み : ひっちこっく×じじぇく
・著者 : 内田 樹,鈴木 晶,スラヴォイ・ジジェク
・発行 : 河出書房新社
・発行日 : 2005/01
・ジャンル : 映画&現代思想
・定価 : 3,675円

本書は「Everything You Always Wanted to Know about Lacan (But Were Afraid to Ask Hitchcock)」(『あなたがつねづねラカンについて知りたいと思っていたのに、気が引けてヒッチコックに尋ねそびれてしまったこと』)という長たらしい題の付された本の全訳である。

編者ジジェクについては、あらためて紹介する必要はないだろう。
世界的「売れっ子」である。
アメリカではすでに1999年に「スラヴォイ・ジジェク読本」が出ている。
わが国でも、ジジェク自身が恐ろしいほどのスピードで次々に出す本のほとんどが邦訳されている。

翻訳に際しては、ボニツェルとシオンによる6つの章を内田が、それ以外を鈴木が担当した。



映画の構造分析

映画の構造分析

・読み : えいがのこうぞうぶんせき
・著者 : 内田 樹
・発行 : 晶文社
・発行日 : 2003/06
・ジャンル : 映画
・定価 : 1,680円

あらゆる物語には「構造」があります。
メディアから提供されるすべての情報は「物語」です。
「物語を拝し、真実のみ語れ」というような無謀なことをいう人がいますが、これは世の中の仕組みのわかっていない人の寝言です。
私たちはどのような出来事についても、そこから「有意なデータ」を選び出し「どうでもいいデータ」を棄て、ひとまとまりの「情報」単位を構成します。
私達は必ずデータの取捨選択を行っています。
私はただそのデータの選択のことを「お話をつくる」というふうに言い換えているだけのことです。
私たちは日常的に遭遇するややこしい事態を説明しようとするとき、必ず物語を通じてそれを語ります。
ひとは何かを説明しようとするときに、お話を一つ語る。
私たちは、他人に何かを説明する場合だけでなく、自分に何かを説明しようとする場合にも物語を語ります。「自分自身に何かを説明すること」それが「知る」ことです。



映画は死んだ

映画は死んだ映画は死んだ
映画は死んだ映画は死んだ

・読み : えいがはしんだ
・著者 : 内田樹、松下正己
・発行 : いなほ書房
・発行日 : 1999/12 (新版 2003/08)
・ジャンル : 映画
・サブタイトル : 世界のすべての眺めを夢見て
・定価 : 2,000円+税

映画館の座席に腰をおろす前から、現代の観客であるわれわれは、既に様々な映像に曝され続けている。
日常という確固とした世界が曖昧になり、それに伴って確固とした自己の存在そのものが曖昧になってきているのだ。日常の世界が映画館の暗闇に侵入し、映画館の暗闇が日常の空間に拡散していく中で、われわれは、自らの棲みつくべき世界を見失いかけている。

「批評」であるためには、そこには映画というメディアの構造そのものを解明し、「映画の科学」を成り立たせようとする意思がなければならないと私たちは考えている。
「プロモーション批評」や「印象批評」が批評になり得ないのは、これらの言説が「映画」というメディアを、「既にそこにある自然なもの」として受け容れているからである。
それらの言説は、映画会社や配給会社が存在し、マーケットが存在し、映画機械が存在し、映画について語るテクストが有料で売買されているシステムが存在していることを疑う余地なく自明で「自然」なことであるという前提に立って書かれている。
哲学的な用語を使って言えば、「プロモーション批評」や「印象批評」は、「無反省的」な意識によって貫かれている。


 
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