知に働けば蔵が建つ

知に働けば蔵が建つ

・読み : ちにはたらけばくらがたつ
・著者 : 内田 樹
・発行 : 文芸春秋
・発行日 : 2005/11
・定価 : 1600円

2005年11月発売の内田本の最新刊!

「教養論」ですね。
以前から内田先生は「教養」格差について発言されていおり、勝つものが勝ち続け、負けるものが負け続けるフィードバック原理が働いていると。
弱者が負け続ける「リスク社会」。
 「悩み」を具体的で取り組みやすい「問題」に変換するには?
靖国問題から嫌いな人とのつき合い方まで伝える教育、教養書ですね。
現代思想の視点から身体論、希望格差社会、外交問題などを読み解く。

教養は情報ではない。
教養とはかたちのある情報単位の集積のことではなく、カテゴリーもクラスも重要度もまったく異にする情報単位のあいだの関係性を発見する力である。
雑学は「すでに知っていること」を取り出すことしかできない。
教養とは「まだ知らないこと」へフライングする能力のことである。

雑学というのはトリヴィア・クイズに「早押し」で解答することである。
だから設問から解答までの時間がゼロであることを理想とする。
つまり、雑学とは究極的には「無時間モデル」なのである。
それに対して真に人間的な知性の活動は「そのこと」をトリガーとして「お話を一つ思い出す」という時間的な暦程をたどる運動のことである。
私たちは私たちが今語りつつある話の前件を特定できず、話の結末を予言することができない。
この「話」をしているプロセスそのもの、過去と未来へ、同時的に開かれてゆく生成プロセスそのもののことを私はその語の起源的な意味をふまえて「教養」culture(培養、栽培、養殖)と呼びたいと思うのである。




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トラックバック時刻: 2005年11月27日 19:54

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