街場の現代思想

街場の現代思想

・読み : まちばのげんだいしそう
・著者 : 内田 樹
・発行 : NTT出版
・発行日 : 2004/07
・ジャンル : 現代思想
・定価 : 1,470円

「勝ち組・負け組」ならぬ、生まれついての「バカ組・利口組」という身もふたもない「新しい階層社会」が出現しつつある!
この事態を避けるためには、流動性の高い社会、すなわち「プチ文化資本家」たちが多数を占める「文化的一億総中流化」社会を目指すべき。
本書の前半では、おじさん内田がそうした社会の仕組みを解説、後半では、人生相談形式で、街場の常識を読み解いていく。
給与、転職、ワーク・モチベーション、結婚、離婚、言葉使い・・・
身の回りの根源的な問いが、初めて腑に落ちて納得できる本




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» 敬語 from @AZABU-JUBAN ??街と風と猫の日々??
 GWにしたかったこと。掃除。読書。ということで、本を読みまくっている。その中で [続きを読む]

トラックバック時刻: 2005年12月03日 16:39


『街場の現代思想』へのレビュー

私はずっと学校で教えていて企業の中で働いたことがありませんでした。30過ぎて初めて会社員になりました。違和感を感じたときにこの「街場の現代思想」の文章に出会いました。

Meetsに連載されていた「フリーター論」も目からうろこでしたが、転職を考えたときの以下の文章にも
なるほどぉ〜と考えさせられました。

レビューと引用は違うと思いますが、私がガツンと来た箇所を引用させていただき、レビューに代えたいと思います。

・・・・・・・・・・・

(前略)企業というのは総じて創業者と創業時のスタッフがいちばん優秀である。
創業者というのは、既存の企業が試みなかったビジネスモデルを考え出したわけであるから、創意発明の才には事欠かない。そこそこの能力がありながら、あえて宮仕えの道を嫌って独立独歩のリスクを取ったわけであるから、自立心も旺盛である。
創業者が優秀であれば、ビジネスは成功し、企業は急成長する。
この急成長の過程では毎月のように「人手が足りない」という自体が出来する。そこでこの「猫の手も借りたい時期」に、そこらへんでうろうろしている「猫の手よりはちょっとましか」的な半プーのような若者たちがどやどやとこの企業に入ってくることになる。創意発明の才や自立心は創業者ほどには備わっていないが、もとが「半プー」なので、その時代のドミナントな価値観にはなじみが悪く、ちょっとひねくれ者で、けっこう怪しい人脈やら、意外な裏技などを持っている。急成長しているので、バイトのつもりで来たらいつのまにか深みにはまってしまったこの手の若者たちが数年すると管理職になり、企業の中核部隊になる。
ここまでは企業としてはたいへんけっこうな展開である。ところが、このあと事情が一変する。企業が成長し、株式が上場され、社長の顔写真が日経によく出るようになると、この会社に「これまで来たことのないタイプの若者たち」が集まってくる。東大一橋とか早慶とかを出た「お勉強のできる子」たちが「御社の将来性」を見込んでわらわらと集まってくるのである。たちまち就職率はうなぎ登りとなる。(中略)

こうして企業は「ガッツのある創業者」「お気楽な管理職」「まじめな新入社員」の老壮青の彩なす美しいトリコロール状態のときにその全盛期を迎え、そして創業者世代・お気楽世代が引退し、全社が「イエスマン」だけになったときに例外なく一直線に衰退へと向かうことになる。倒産する企業はほとんど例外なくこのパターンを歩んでいる。(後略)

内田樹:街場の現代思想 NTT出版 105〜106p

投稿者 さかな : 2005年11月10日 17:33


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